過去問・問題一覧
DENRISE / デンライズ
電験三種(第三種電気主任技術者)
電力 過去問・問題一覧
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q3010
次のa)〜e)の文章は、汽力発電所の保護装置に関する記述である。適切なものと不適切なものの組合せとして、正しいものは。
a) 蒸気タービンの回転速度が定格を超える一定値以上に上昇すると、自動的に蒸気止弁を閉じて、タービンを停止する非常調速機が設置されている。
b) ボイラ水の循環が円滑に行われないとき、水管の焼損事故を防止するため、燃料を遮断してバーナを消火させる燃料遮断弁が設置されている。
c) 負荷の緊急遮断等によって、ボイラ内の蒸気圧力が一定限度を超えたとき、蒸気を放出させて機器の破損を防ぐため、蒸気加減弁が設置されている。
d) 蒸気タービンの軸受油圧が異常低下したとき、タービンを停止させるトリップ装置が設置されている。
e) 発電機固定子巻線の内部短絡を検出・保護するために、比率差動継電器が設置されている。
(1) a)適切 b)適切 c)不適切 d)適切 e)不適切
(2) a)不適切 b)不適切 c)適切 d)適切 e)不適切
(3) a)不適切 b)不適切 c)不適切 d)不適切 e)適切
(4) a)適切 b)適切 c)不適切 d)適切 e)適切
(5) a)不適切 b)適切 c)適切 d)不適切 e)適切
正解: (4)
c)のみ不適切です。蒸気圧力が一定限度を超えたときに蒸気を放出するのは安全弁であり、蒸気加減弁はタービンへの蒸気流量を調整する装置です。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3011
日本において将来に向けた検討がなされている新型炉に関する記述として、誤っているものは。
(1) 高速増殖炉では、ウラン238が速度の遅い熱中性子を吸収して核分裂を起こし、プルトニウム239に転換される。
(2) 高速増殖炉では、燃料の核分裂により消費したプルトニウム239の量より多くのプルトニウム239が生成される。
(3) 高温ガス炉では、不活性なヘリウムガスを冷却材、黒鉛を減速材として使用する。
(4) 核融合炉では、ウランなどの核分裂物質ではなく、軽い原子である水素やヘリウムの核融合反応を利用する。
(5) 核融合炉では、プラズマ状態にした重水素の原子核をきわめて高速で衝突させて、核融合反応を利用する。
正解: (1)
高速増殖炉は速度の速い高速中性子を利用する炉です。「速度の遅い熱中性子を吸収して」という記述が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3012
中小水力や風力発電に使用されている誘導発電機の特徴について、同期発電機と比較した記述として、誤っているものは。
(1) 構造が簡単で、励磁装置が不要である。
(2) 始動、系統への並列などの運転操作が簡単である。
(3) 回転磁界と回転子の速度に差がある。
(4) 単独で発電することができず、電力系統に並列して運転する必要がある。
(5) 系統への並列時の突入電流が小さい。
正解: (5)
誘導発電機は系統並列時に大きな突入電流が流れるのが欠点です。「突入電流が小さい」が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3013
次の文章は、避雷器に関する記述である。
「避雷器は、雷又は回路の開閉などに起因する過電圧の(ア)がある値を超えた場合、放電により過電圧を抑制して、電気施設の絶縁を保護する装置である。特性要素としては(イ)が広く用いられ、その(ウ)の抵抗特性により、過電圧に伴う電流のみを大地に放電させ、放電後は(エ)を遮断することができる。発変電所用避雷器では、(イ)の優れた電圧−電流特性を利用し、放電耐量が大きく、放電遅れのない(オ)避雷器が主に使用されている。」
空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものは。
(1) (ア)波高値 (イ)ZnO (ウ)非線形 (エ)続流 (オ)ギャップレス
(2) (ア)波頭長 (イ)ZnO (ウ)非線形 (エ)制限電圧 (オ)ギャップレス
(3) (ア)波高値 (イ)SF6 (ウ)線形 (エ)制限電圧 (オ)直列ギャップ付き
(4) (ア)波高値 (イ)ZnO (ウ)線形 (エ)続流 (オ)直列ギャップ付き
(5) (ア)波頭長 (イ)SF6 (ウ)非線形 (エ)続流 (オ)直列ギャップ付き
正解: (1)
避雷器は過電圧の波高値が一定値を超えると動作します。特性要素は酸化亜鉛(ZnO)で、非線形の抵抗特性により続流を遮断でき、発変電所用ではギャップレス避雷器が主流です。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3014
6.6 kV非接地方式配電線及び高圧受電設備の保護に関する記述として、誤っているものは。
(1) 高圧受電設備における地絡保護装置は、零相変流器により零相電流を検出して動作させる地絡過電流継電器や、零相電流と零相電圧を組み合わせて動作させる地絡方向継電器が用いられる。
(2) 配電線の保護方式として、故障遮断後に電源側から健全な区間を選別して再送電する時限順送式故障区間分離方式がある。
(3) 高圧受電設備における地絡保護装置において、地絡過電流継電器は無方向性のため、構内の高圧ケーブルのこう長が短い場合は外部事故時に大きな零相電流が流れて不要動作することがある。
(4) 地絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に地絡方向継電器と地絡過電圧継電器を組み合わせて設置される。
(5) 短絡事故の保護のため、配電用変電所において各配電線に過電流継電器が設置される。
正解: (3)
無方向性の地絡過電流継電器が外部事故時に不要動作するのは、構内ケーブルのこう長が長く対地静電容量が大きい場合です。「短い場合」が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3015
架空送電線路に関連する設備に関する記述として、誤っているものは。
(1) 架空送電線を鉄塔などに固定する絶縁体としてがいしが用いられている。アークホーンをがいしと併設することで、アーク放電からがいしを保護することができる。
(2) 架空送電線への雷撃を防止するために架空地線が設けられており、遮へい角が小さいほど雷撃防止の効果が大きい。
(3) 超高圧の架空送電線では、スペーサを用いた多導体化により、コロナ放電の抑制が図られている。スペーサはギャロッピングの防止にも効果的である。
(4) 電線に一様な微風が吹くと、電線の背後に空気の渦が生じて電線が上下に振動するサブスパン振動が発生する。ダンパを電線に取り付けることで断線防止が図られている。
(5) 鉄塔又は架空地線に直撃雷があると、鉄塔から送電線へ逆フラッシオーバが起こることがある。埋設地線等により鉄塔の接地抵抗を小さくすることで抑制が図られている。
正解: (4)
微風により電線背後の渦で上下振動するのは微風振動です。サブスパン振動は多導体方式でスペーサ間に生じる振動のことなので、この記述が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3016
架空送電線路の雷害対策に関する記述として、誤っているものは。
(1) 二回線送電線路で、両回線の絶縁に格差を設け、二回線にまたがる事故を抑制する方法を不平衡絶縁方式という。
(2) 架空地線を多条化することで、架空地線と電力線間の結合率が増加し、鉄塔雷撃時に発生するアークホーン間電圧が抑制できるので、逆フラッシオーバの発生が抑制できる。
(3) 鉄塔塔脚の接地抵抗を低減させることで、電力線への雷撃に伴う逆フラッシオーバの発生を抑制できる。
(4) 送電用避雷装置は雷撃時に発生するアークホーン間電圧を抑制できるので、雷による事故を抑制できる。
(5) 直撃雷から架空送電線を遮へいする効果を大きくするためには、架空地線の遮へい角を小さくする。
正解: (3)
逆フラッシオーバは鉄塔や架空地線への雷撃時に、鉄塔の電位が上昇して電力線へ放電する現象です。「電力線への雷撃に伴う」という記述が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3017
地中ケーブルの布設方法には、大別して直接埋設式、管路式、暗きょ式などがある。これらに関する記述として、誤っているものは。
(1) 工事費が安く、工事期間が短い布設方法は、一般に直接埋設式、管路式、暗きょ式の順である。
(2) 直接埋設式では、地中送電線路内での事故発生に対する事故復旧は一般に管路式、暗きょ式と比較して時間を要する。
(3) 直接埋設式での電力ケーブルの外傷被害等を受けるリスクは、一般に管路式や暗きょ式と比べて高い。
(4) 暗きょ式、管路式は、直接埋設式と比べると、将来の電力ケーブル増設が容易である。
(5) 管路式では、一般に直接埋設式、暗きょ式と比較して熱放散が良いため、電力ケーブルの多条数布設に対して送電容量の制約を受けにくい。
正解: (5)
管路式は管内の空気層により熱放散が悪く、多条数布設では送電容量の制約を受けやすくなります。「熱放散が良い」が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3018
直流送電に関する記述として、誤っているものは。
(1) 非同期連系ができ、異周波数間の系統連系が可能である。
(2) 送電線のリアクタンスの影響がなく交流の安定度による制約が無いため、電線の許容電流限度まで送電できることから大電力の長距離送電が可能である。
(3) 直流は零点を通過しないため、故障時に生じる大電流を遮断できる直流遮断器の開発に課題がある。
(4) 直流電圧の最大値は同じ実効値の交流電圧より高くなるため、絶縁レベルを増加させる必要がある。
(5) 送受電端に交直変換装置が必要となり、他励式の場合は変換装置から発生する高調波対策が必要となる。
正解: (4)
同じ実効値なら交流の波高値(最大値)は実効値の√2倍となり直流より高いため、直流送電はむしろ絶縁レベルを低減できます。「増加させる必要がある」が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3019
定格容量20 MV・A、一次側定格電圧77 kV、二次側定格電圧6.6 kV、百分率インピーダンス10.6%(基準容量20 MV・A)の三相変圧器がある。一次側は77 kVの電源に接続され、二次側は負荷のみが接続されている。一次側から見た電源の百分率インピーダンスは1.1%(基準容量20 MV・A)である。抵抗分等は無視する。三相変圧器の二次側に設置する遮断器の定格遮断電流の値[kA]として、最も近いものは。
(1) 260.0
(2) 6.0
(3) 20.0
(4) 2.6
(5) 1.5
正解: (3)
合計%Z=1.1+10.6=11.7%。二次側定格電流は20 MV・A÷(√3×6.6 kV)≒1750 A。短絡電流は1750÷0.117≒15 kAとなり、これを上回る直近の定格遮断電流20 kAを選定します。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3020
定格容量200 kV・Aの変圧器に、出力Pが120 kW、遅れ力率0.6の負荷が接続されている。変圧器の定格容量の範囲内で、この負荷と並列に遅れ力率0.6の負荷を増設すると共に、進相コンデンサを接続して遅れ力率を0.8に改善したい。増設できる負荷(力率0.6)の皮相電力S[kV・A]として、最も近いものは。
(1) 93.3
(2) 120
(3) 66.7
(4) 160
(5) 40
正解: (3)
増設後の有効電力は120+0.6S[kW]。力率0.8に改善後の皮相電力は(120+0.6S)÷0.8で、これが200 kV・A以下となる条件から S≦66.7 kV・Aです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
q3021
磁性材料に関する記述として、誤っているものは。
(1) 鉄、ニッケル、コバルト及びこれらの合金は強磁性体である。
(2) 強磁性体に交番磁界を加えると、ヒステリシス損と渦電流損とを含む鉄損が生じて発熱する。
(3) 交番磁界に対して、強磁性体中の磁束の周りに起電力が生じることでヒステリシス損が発生する。
(4) ヒステリシス損は、交番磁界の大きさと強磁性体中の磁束密度の大きさとの関係を示す軌跡曲線の囲む面積と交番磁界の周波数に比例する。
(5) 渦電流損は、厚さが薄く、表面を電気絶縁処理した強磁性体を、磁束方向に対して平行に積層する構造とすることで低減することができる。
正解: (3)
磁束の周りに起電力が生じて発生するのは渦電流損です。ヒステリシス損は磁区の磁化方向の変化に伴う損失なので、この記述が誤りです。
出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 電力科目(2026年3月22日実施)(一部改変)
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